by Mordicai Gerstein
語数 775
あらすじ
ニューヨークの街でいちばん高いタワーが、
ふたつ並んで建っていました。
どちらも高さは400mほど。
このタワーの間に綱を張り、空中を歩いた男がいました。
その名はPhilippe、大道芸人でした。
命綱はなし、綱の太さはたったの2cm。
バランスを取るための棒だけを持ち、
歩くだけではなく、踊ったり、走ったり。
空の中で、Philippeは自由でした…。
感想
フランス人の大道芸人Philippeが、当時建設中だったツインタワーに忍び込み、友人たちに協力してもらって、タワーの間にワイヤーを張り、綱渡りをした実話です。
もし、そんな特技があり、恐怖感がないとしたら… カモメが飛ぶ空の中を歩くのは気持ちがよいのでしょうね。
そして、もちろん捕まるのですが、裁判官の判決が素敵でした。
危険な行為なので、よい子のみんなに聞かせてよいものかと迷いましたが、小学校の読み聞かせボランティアで読んだことがあります。(日本語版です。)
本当の話だと聞いて、子どもたちは身を乗り出して聞いてくれました。手に汗握る様子で、すごくおもしろかったと感想を言ってくれました。
本の終わりには、「ふたつのタワーは、いまはもうありません。」と書いてあります。今はない、ということを、子どもたちにはどう話せばいいのか…。
2004年 コルデコット賞 受賞作品
邦題は「綱渡りの男」
映画にもなっています。
「Man on Wire」
2009年度 アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞 受賞
累計 116冊 283,174語
100万語目指して、頑張ります。
お読みいただき、ありがとうございました。