The Bear and the Piano
作者 David Litchfield
語数 591
あらすじ
ある日、一匹の子グマが、
森の中で大きな黒いものを見つけました。
モコモコの手で、そっと触ってみると‥‥
ポロン ♪
素敵な音が鳴りました。
気になって、次の日も来ました。
その次の日も、そのまた次の日も‥‥
年月が経ち、やがてそれは、
美しい音を奏でるようになりました。
「夢みたいだなぁ。どこかへ連れて行ってくれるみたいだ」
クマはそう思い、
森の仲間たちは、うっとりして、
その素敵な音色を聴いていました。
ある夜、その様子を
人間の父娘が目撃し、クマに話しました。
「これはね、ピアノっていうの。
一緒に街へ行かない? 美しい音楽を聴くことができるのよ」
街へ行ったクマのピアノは、人々から大絶賛を受け、
大きなコンサートホールは、いつも満員になりました。
でも‥‥。
クマは心にぽっかり穴が空いているのに気づきます。
そしてクマは‥‥?
感想
心温まる、可愛くて素敵な絵本です。
クマと、ピアノと、森の中という設定が、
穏やかな想像を広げてくれました。
英単語で、
子グマは、”a young bear cub”となっていて、
”cub”は、そういえば、ボーイスカウトの小さい子が、
”カブ”といっていたのを思い出しました。
Shyly, he touched it with his stubby paws.
stubby ずんぐりとした
paw 動物の手足
クマの手の表現がかわいいです。
大きな夢を持って、世界に羽ばたいて行っても、
心の根元に、いつでも帰れる安心な場所があるというのは、
心強くすばらしいことだと感じました。
息子にも、今ある幸せを大切に、
大きく羽ばたいて行ってもらいたいと、
願っています。
母は、寂しくても待っています笑
2016年 ウォーターストーンズ児童書賞 (絵本部門) 受賞
日本語版は「クマと森のピアノ」
俵 万智さんの訳です!
続編のこちらも読みたい。
翻訳は、俵 万智さん。
お読みいただき、ありがとうございました。